いろいろな会話の中で「楽しい時間はすぐ過ぎちゃうけど、嫌なことや辛いことは時間が長く感じるよね」なんていう事を聞きます。
そう言えば学生時代の授業時間でも、面白い先生の授業はすぐ終わるけど、嫌な先生や面白くない授業は長く感じたものです。今でも研修やセミナーなどで感じます・・・。
これは、ベルクソンという哲学者が提唱した時間の概念です。時間というのはきちっと1日を24時間で分割して、1年を365日で計れるものではなく、個々の感情や気分などで長さが変わるというものです。
さて、時間とは何なのでしょうか?
実は時間という概念は人間が生活する上で便利だから創った考え方で、本来その様な物はないのです。
え?そんなはずはない?未来はないが過去はあるじゃないか?
では過去を見せてください、目の前に持ってきて見せて下さい・・・。
過去は単なる『記憶』に過ぎません、じゃぁ過去に撮った動画などはどう説明するの?それは単なるデジタル記憶させた映像に過ぎません。それそのものが『過去』ではありません。
人はあの時こうだったから今こうなってしまった・・・。と考えがちですが、実は流れが逆で、今がこのような感じなので過去の記憶をその様に解釈してしまうのです。
これは文脈効果などで説明されたりしますが、『今』がどのような自分か(だと感じているか)で過去などはいとも簡単に変わってしまうのです。
人間の記憶などは曖昧なもので、その人の持つイメージで変容してしまうのです。これは裁判などの尋問などで操作できるので、問題になっている事でもあります。
例えば、ある学生を2つのグループに分けて、交通事故の映像を見せた後アンケートに答えてもらう実験をしたのです。AのグループにとBのグループでは数十問中1つだけ項目を変えてアンケートを実施しました。変えたのは、A「白い車が黒い車と接触したときの車速はどのぐらいだったでしょう?」、B「白い車が黒い車と激突したときの車速はどのぐらいだったでしょう?」というものです。
結果は、Bの方が車速を速く答えたのです。その人の持つイメージによって記憶が変容するという実験でした。
つまり、我々は『過去』に囚われて身動きが取れなくなってしまいやすい生き物ですが、そもそも時間の概念などなく、記憶に過ぎない。そしてその記憶はいとも簡単に変えることが出来るということなのです。
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